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くらしょーの日記 2017年11月

なぜMOONBOARDが楽しいのか考えてみた。

こんばんは。

くらしょーでございます。

今晩は、moonboardについて。

おかげさまで、プラネットにもmoonboardを設置しまして、両店舗ともLEDも設置させていただきました。

静岡県にはJAMの静岡・浜松店、QRIMOとすでに3台あるなかで更にPLANETの2台が追加され、静岡県だけでmoonboardが5台あります。

なぜPLANETがmoonboardを設置したかといえば、JAMさんやQRIMOさんでmoonboardを楽しんで「PLANETにもmoonboard欲しいなぁ」みたいな声をちらちら聞くようになったというのは大きいですね。

実際、PLANETでも好評でして、LEDで課題がわかりやすくなったことも含めて皆さんハッスルしていただいています。

ですが、ベテランクライマーさんや長年クライミングやってきた方からは、時々聞くんですよね。

「何が楽しいのかわからない。」

私個人的には今はめっちゃ楽しんでいますが、なんとなくわからないでも無いんですよ。

ちょいとそのあたり考えてみたので、ちょっと書いてみます。




ボルダリングジムの課題って、もともとハンドサイズの物ばかりで、課題は「強くなるため」※2に作られていました。

岩場にで課題を登るのが目的のクライマーがトレーニングの為に作った物なので、当然です。

ムーブも今ほど複雑では無く(※1)、コーディネーション課題もせいぜいランジぐらい。

シンプルなムーブの中に、保持やフィジカルを要求される課題が多かったと思います。

で、ここ5年ぐらい前から、ジムの課題の質がガラッと変わりました。

なぜなら、この5年でジムが猛烈に増えたからです。

今まではジムなんて選べなかったけど、ジムが複数選択できるようになり、なんらかしら差別化しなくてはいけない。

そこで、『強くなる為の課題』から『楽しむための課題』へと変化していくわけです。

見た目にもインパクトがあるように大きなホールドになり、ムーブも大きくなり、『コーディネーション課題』なんてものも登場します。

壁傾斜のバリエーションを出すためだったハリボテも、ホールドとして課題で保持るようになりました。

ここ5年でジムの課題の質がガラッと変わってしまったわけです。




で、肝要なのが、大半のクライマーがここ5年ぐらいで始めたのでは?ということ。


moonboardはホールドが小さくムーブもシンプルながら、保持とフィジカルを要求される『強くなるための課題』だったわけです。

昔のクライミングジムは『強くなるための課題』だらけですから、いわばジム全面moonboard状態。

昔からのクライマーからしたら、moonboardについて「昔死ぬほど登ったよwなんでいまさらw」と思っても仕方ないかなと。

ですが、ここ5年で始めたクライマーにとってmoonboardは、それはそれは新鮮で衝撃的な体験になるのではないか?

ムーブの読みもへったくれも無く、持てるか?動けるか?つかめるか?耐えられるか?を問われるシンプルな課題。

「こんな課題登ったこと無い!楽しい!」と思うのだと思います。




実際私も17年登ってますが、結局この5年間ぐらいは「楽しい課題」を作ることに注力していたせいか、moonboardとても楽しく感じます。

シンプルな課題の中で、「動き出しのタイミングから膝を入れるタイミングを0.1秒遅くしてみようか」とか、「肘をほんのちょっと上げると登れるかな?」とか、大きな動きのクライミングよりもより繊細で緻密なムーブを考えさせられるのがとても楽しい。

そんなこんなで最近は普段のセットでもシンプルな課題作成を意識しています。

ひとによっては「全然ムーブ無いじゃんつまんない」と思われるかもしれませんが、実力ギリギリのクライマーがより繊細で緻密なムーブに意識がいくようになれば良いな♪なんて意識して作っていますが、お客さんどうでしょう?

一人でセットしてもバラエティーに富んだ課題が作れるとよいなと、そのバラエティーの幅がmoonboardを考えることによって広がったかな?などと考えています。





先に『ここ5年で課題が変わった』と書きましたが、私が静岡に住んでいて静岡の肌感覚で感じただけなので、場所により様々だとは思います。

都会とかでは、もっと早くから変化が起きていたのかしら?

私の第二のふるさと、福井県唯一の民間ジム『ROCKSCAPE』では、民間唯一だからかオーナーのこだわりか、たぶん後者いや絶対後者ですが、いまだに昔ながらの『強くなるための課題』ばかりのジムでした。

公立の福井県立クライミングセンターが来年の福井国体の対策として大きなホールドでコーディネーション課題作っているのが、逆っぽくて不思議な感じですね。

たぶん、ROCKSCAPEにmoonboardがあっても流行らないかもなとは思います。

そこにいくと静岡県では昔ながらのジムが絶滅危惧種なので、よりmoonboardがウケやすい環境なのかなと感じます。




私が考えたのはこんな感じです。


moonboardが楽しい理由、いかがでしょうか?

ご意見ご感想ご反論ありましたら是非お聞かせ下さい。

さて、そのmoonboardは今後新たなホールドが追加され新しい展開に進んでいくようなので、とても楽しみにしています。

もちろん、PLANETでも最新バージョン提供予定なので、そちらもこうご期待ください!






※2 『強くなるための課題』と書くとじゃあ現代的な課題は強くなれないのかとか言われちゃいそうですが、正確には『岩場で強くなるための課題』ですかね。
   ただ、コーディネーションばっかりやってればコーディネーションだけうまくなれますが、カチは持てるようにはならないと思います。

※1 そういえばフィギュア4ってあったね。今コンペに出すと誰もやってくれない。知らないからorz
   でも、こういう懐かしいムーブもまた新鮮で喜んでもらえたりとかするので面白い。


富山のボルダリングジムareさんでセットしてきました!

富山のボルダリングジム『are』さんでセットしてきました。

オーナーは富山のレジェンドクライマー『六反』さん。

年に一度の総ホールド替えに参加させていただきました。

そのセットが凄い!!

まず、3人のセッターさんが2日間で課題を作った後に、後半組3人のセッターがまた2日間かけて課題を作るという。

合計12人工+オーナーという豪華なセット。

前半はDK・だいじろー・奥井さんとメンバーも豪華。

後半組はケイタマン・若様と豪華なメンバーと恐縮な私でセットでした。

セッターも多く、セットの最中もオーナーがせっせとまぶしをし、最終日には壁としてかなり完成した状態に。

リニューアルオープンから早くも課題びっしりホールドびっしりの、課題を楽しんだ後も作って登って楽しめる、強くも楽しみもできる素晴らしい壁になったのではないかと思います。

素晴らしいセッター勢の末席を汚せたことが光栄でございます_(._.)_

久しぶりの北陸は、懐かしくて楽しいセット旅になりました。

本当にありがとうございます!!


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